墓地を効率的に使う意味でも、野焼きにするときも、面積をとらない座棺が合理的だったのだ。しかし、近代的な火葬炉で短時間に焼くためには、以前とちがって今度は寝棺のほうが適していたのである。葬式の近代化とともに、喪服の文化も変わった。旧来、日本の喪の色は白だった。それが欧化政策の一環で黒が礼服の色となり、洋装化と連動して和服も黒へと変わっていく。一説によると、明治三〇年代の皇室の葬儀が黒い喪服の最初という。おおかたこれも、どこかの呉服店かデパートが最初に売り出しだのではなかろうか。だって現代の冠婚葬祭文化の産みの親は、ほとんどがアイデアに長けたビジネスマンなのだから。喪服だってきっとそうにちがいない。
中国料理は洋食や和食などと違って、テーブルセッティングもマナーもいたってシンプル。円卓を大勢で囲み、楽しんで食べましょう。料理は通常、一品ずつ大皿に盛って運ばれてきますので、円卓に置かれたら、めいめいで小皿に取り分けます。その際は、取り分け用の箸を使います。取り分け用の箸がない場合は、自分の箸を使いますが、このとき箸は返し箸(逆さに持つこと)にせず、そのまま使うのが中国料理の作法です。小皿は汚れたら取り替えましょう。れんげはスープの他、ご飯類、めん類を食べるときに使ったり、汁気の多いものを食べるときに、受け皿代わりとしても活用します。また、海老の殻をむくときや肉まんを食べるときは手を使ってかまいません。
「フィンガー・ボウルの水を間違えて飲んでしまった」とか「出てきたけど、使い方がわからない」という人が昔は多くいました。外国でも、こうしたエピソードがあれこれと伝わっています。今ではこうした人は少なくなりました。とはいうものの、出されたとき、すぐに「これはフィンガー・ボウルだ」とか「どう使うのか」といったことがわかる人は、だいぶ西洋コース料理に慣れている人です。まだまだふつうのビジネスマンは、「ん?」という人か多く、使い方にとまどうようにみえます。一般にはフィンガー・ボウルは、小さめの銀などのボウルに水が入った状態で出されます。中に花や葉、レモンの輪切りを浮かべたり、ときにコップのような形の容器に、ウーロン茶やジャスミン茶などを入れたりしてあります。こんなときは、飲み物と間違えてしまいそうです。手が汚れる料理が出るときは、これが出されます。料理を手で食べるなどして手が汚れたときに、この水で指を洗うのです。
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