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95年にジバンシイが引退後

95年にジバンシイが引退後はジョンーガリアーノが担当。97年以降はアレキザンダーマックイーンがオートクチュールとプレタポルテの主任デザイナーを引き継いでいる。父親が公爵という出自といい、長身に甘いマスクという風貌といい、彼自身のキャラクターが大きくブランドイメージを決定づけている。さらに、顧客にオードリーヘップパーンからジャクリーヌーオナシスまで顔を揃えていたとくれば、ブランドイメージは向かうところ敵なし。服作りの特徴はヘップバーンに代表されるような女らしさを前面に出さない都会的なエレガンス。しかし、その強固なブランドイメージも過去の遺産となりつつある。そのため、95年にジバンシイ引退以降、ジョンーガリアーノ、アレキザンダーマックイーンという、当代きっての超有望新人を次々に採用して、ブランドの刷新を図っている。ただしマックィーンが作るジバンシイのかっこいいけど、着られないとの評もちらほら。

ブランドは品質・出所・財産の証明

一般にブランドには、品質保証、出所証明、財産権があるといわれている。品質保証とは、素材や技術はもちろんデザインも、高い質を保っているという証。つまりそのブランドが付けられた製品である限り、「品質が優れていると認められる」という意味である。出所証明とは、わずかな原材料、細かな技術に至るまで、トレーサビリティが可能であるということ。したがって消費者の疑問に答えられる用意があり、原則的に修理修復ができる。財産権とは、高品質や出所管理に裏打ちされた高い社会的価値をもっているために、認知度が高く、PR効果があるということで、法的に守られる根拠となる。ブランドがこのような価値を代弁し、社会的に表現するものであるため、ファッションメーカーにとってブランドマネジメントは最垂要課題だ。ブランドは世界中で恒常的に生まれるが、最初から価値あるものはない。また、消費者の心に「ブランド意識」が生まれなければ、常に廃止されるリスクをはらんでいる。そこで商品開発から流通まで的確な戦略を構築し、必要な投資を行い、管理して、消費者に価値を認知させ、その認識を強固かつ恒久的なものにするために、運営していくのがブランドマネジメントである。商標権偽造及び侵害、つまり偽ブランド事件は後を絶たない。警察庁の調べによれば毎年、200件以上が検挙され、近年は再び増加傾向にある。

チャールズ2世の衣服改革宣言を象徴するもの

チャールズ2世の衣服改革宣言を象徴するものに、ヴェストがある。彼の治世下、詰め物によってヴォリュームと形をつくるスタイルを棄てて、むしろ身体のラインに沿ったボタン着が登場するようになる。その上着がヅエストと呼ばれた。現在のように袖のないタイプではなく、袖があって着丈も良いコート状のものだった。ただしその背面は、現在のヴェスト同様にシンプルな生地をあてがっている。贅沢は表だけに、そしてできる限り倹約して首都の再建につとめよ、ということだったのだろう。人々はシャツの上にヴェストを着用し、さらにコートを羽織った。ともかくチャールズ2世の衣服改革宣言によって、現在のスリーピースに通じるシステム、つまり現代のスーツにいたる男性衣裳のシステムが登場することとなった。もっとも、現在のように同一生地でつくられる衣裳ではなく、ヴェストとコートとパンツはそれぞれ異なる素材で仕立てられた。それでも3点セットに加えて柔らかいシャツによって構成されるファッションは、きわめて革命的なことであった。